厭世庭園

As good as it gets

練習2021/3/10

f:id:nekohermit:20210310222503j:plain

日課で毎日1時間ほど歩くことにしてるのですが、この時間に作画に関する雑考が頭を巡ってることが多いです。

今日は体に左右一対ある部分の高さと、アイレベルの関係について考えてたような気がします。

 

例えば自分に対して斜めの角度で立っている人を描くとして、その人の乳首の高さは、アイレベルによって左右で違って見えるわけです。

原則的に、奥側にある一方は、手前のものよりアイレベルの高さに近づいて見えます。

地面をはいずって見てたら、奥側の乳首は下がって見えるでしょうし、空中座禅して見下ろしてたら、奥側のは上がって見えるはずです。

この時、奥側のがどれくらいアイレベルに近づくかは、たぶん奥行きの圧縮具合(つまり画角*)と、対象を見る角度によるのでしょう。

 

乳首はともかくとして、上前腸骨棘とか、接地面の足の位置とか、作画の手がかりになる部分についても言えることなので、この原則を頭に入れておけば、しょうもない迷いによる時間のロスが軽減できると思います。

 

ただ、体の部分がひねられてたり、角度がついてたりしたら調節が必要なところとか、肩みたく高さがもともと変動しやすい部分には注意が要るとか……例外が多々あるので、そういう場合は気合でなんとかしたいところです。

 

上の絵だと、アイレベルは胴体に前腕が添えてある辺りにありますね。

なので肩帯の向こう側は下がって見えてるし、腰部から臀部へ続いてる部分は奥側が上がって見え、ジーパンの周縁もそれに追従してるわけです。

 

それではまたいつか

 

*画角というのは視野のどれぐらいの範囲を描いてるかということで、望遠では遠くの狭い範囲、広角では人間の視野を超えた広範囲を、自身の直近の空間から拡張して描写していることになります。望遠では奥行きが圧縮され、広角では手前のものほど拡張されます。

(ややこしいのは、望遠というのは広角の一部分であり、広角の画角であっても、画面内の遠く、かつ中心近くにあるものは望遠の見え方をし、奥行きが圧縮されているということです。広角と望遠とは共存でき、アニメなどの作画では、人物や背景の奥行きを調整することで両者を同一の画面内に収めたり、あるいは差を強調することで空間を演出したりといった技術が散見されます)

物体の厚みは視野の中心からどれくらい離れてるかとか、どのような角度で画面に向かっているかなどにも影響されますが、さらに長くなるのでその詳細は割愛します……