ネタがないので昔話を引っ張り出してくるしかないのだった。
これまた唐突だけれど、私は4歳の時、車にはねられたことがある。
それは行きつけの耳鼻科の帰り際だった。
うっかり絵本を院内から車内にもってきてしまい、返そうと車を飛び出したのだった。
車を出て、道路を渡ると対岸が耳鼻科だったのだけれど、その路上で乗用車と衝突したのを覚えている。
頭を十数針縫った重傷だったけれど、目の前が耳鼻科で応急処置が速かったから助かったらしい。
もっとも、それを話した母は自分の見栄が張れる方向に途方もなく話を大げさにして、妄想で記憶を改ざんしてしまう傾向があったから、今振り返って見ると、そこまで重傷だったかとも思うのだった。
それはともかく、この話を持ちだして伝えたかったことは、私をはねた人は本当にツイてなかったということだ。
はねた人に対して責任のとりようがない上、生きてるからこそ言えることだけど、もし会えたなら謝って、恨んでないと伝えたい気持ちである…
よく交通安全の映像で、ボールが飛び出したあとに子どもが続いて出てきて、予兆に注意しましょうというものがあるけれど、私の場合は前兆も何もなかった。
運転中、いきなり目の前に飛び出してきたイタチを跳ねてしまったことがるけれど、そのような飛び出され方をすると本当に避けようがないのだ。
人をはねてしまったら、過失がなくとも理不尽に法で罰される上、普通の神経の人間なら良心の呵責を感じるだろうし、PTSDを発症したり車が運転できなくなったりする可能性も大いにある。
要は、人生が詰みかけてしまうほどのダメージを受けるのだ。
改めて思い返して色々想像を巡らせても、どうしてもスッキリとはならない。
生きてる限り、このことを忘れずに交通安全を大事にして生活するしかないように思える。
それではまたいつか