厭世庭園

As good as it gets

暑中見舞い

暑中見舞い申し上げます。

毎日くそ暑いですね。

みなさんの健康を願っています。

 

…と、いつも通りの挨拶を申し上げたのだけど、なんと明日で暑中見舞いの時期もおしまいらしい。

こんな暑いのだから、しばらくは大丈夫じゃろうと誤魔化しておきたい…

 

暑中見舞いの絵、先約があったのだけど、この絵は直接会って渡すことになっていたので前日に息も絶え絶えになんとか描きあげたのだった。

描き終わったとき、目は血走って虚空を睨み、だらしなくあいた口の端からはよだれが垂れていた…

よく見たら時折、〆られた魚のようにビクンビクンと体を痙攣させている。

厳しい戦いだった。

 

だが1枚描き終えて、ようやく少し絵に対する自信が回復してきた。

今週もまた、白い紙に向き合って頑張りたい。

額から血のしずくがこぼれ落ちるまで煮詰まった頃には、きっといい感じの構図が思いついているはずだ。

 

それではまたいつか

 

おまけの制作過程

あまりにも構図が思いつかなくて、テキトーに書いた線から構図をひねり出すという暴挙に出た

 

運良く花火の構図が閃いた

下書きに消えやすい紫のシャー芯を使うぐらいの知性は残っていた

カエル親父の口元に紫の線がうっすら残ってるぞって…?

HAHAHA、細かいところを気にしちゃいけないよッ!

 

あと、オタマジャクシ君が跳ねた水面は、地味に「ジョセフ・ジランドのエレメンタルマジック」を参照して描いた

想像で適当に描くより遥かにいい感じになったと思う

 

 

一気に塗った

黒はプレミックスのやつはあまり使いたくない

黒を作るにはアリザリンクリムソンとセヌリエグリーン、またはウルトラマリンブルーとバーントアンバーなどの混色があるが、今回は空の黒ということで後者を選んだ

カエル親父や草などは、オーレオリンとコバルトブルーで作った抑えめのグリーンに、先の黒とオペラとを適宣加えて塗った

必ずとは言えないけど、大体の場合、絵の具の本数は抑えた方が調和する

 

アナログの良いところ、ということで花火にはミニチュア塗装用のメタル塗料を使った

本来ならこういうのは抑えて使うべきなのだが、花火ということでふんだんに使えて嬉しかった

 

 

周りをマステで白抜きすると、完成度が高く見えるのでよくそうしてる

このあと裁断して、水彩用の防カビスプレーを塗布して終わり

この作業のたびに、以前裁断に大失敗して渾身の力作がお陀仏!ゲロはいて崩れ落ちたことを思い出す

いまだに気が抜けない

 

最後に、紙にはアルシュの中目を、水彩絵の具にはセヌリエを用いました

筆はノーブランドの面相筆を主に使い、空はアルキュオネの8号で塗りましたとさ

腕前がアレだから、せめて道具はいいやつを使おうという姑息な作戦でございます😇