あらすじ
ミスカトニック医学校の学生ダンは、今しがた亡くなった患者を死体安置所(モルグ)へ運ぶよう指示されたのだった。
ここは小分けに掲載して、時間を稼ぐ姑息な作戦でひとつご容赦ください……
このおっさんのセリフは完全なフリですよね。
ダンは映画ではおっさんを無視してモルグへ行くのですが、彼がかわいそうだったので返事を追加したのでした。
ちなみにこのシーン、映像では死体を押したダンがエレベーターを出ておっさんと会話するまで、約20秒間ワンショットで撮られています。
ほどよくカット編集すればテンポよく展開できるのに、なぜそうしないのか?
その答えとしては、直前のシーンがかなり重苦しいものなので、それを時間をとって緩和するため……というのが一つ。
あとは、長回しというのは実際の時間間隔と同じなので、現実感がある……というのもあります。
現実とは知っての通りどうにもならないことがままあるわけで、このシーンでは”人の死はどうにもならない”という考えを、長いショットで示唆しているわけです。
最後に、この映画ではモルグがかなり重要な場所なので、そこまでの道のりを主人公と一緒に歩んでいただこう、という監督の心づくしもあるのではないでしょうか。
こんな感じでショットの長さにもそれなりの理由があるので、もしそういうショットを発見した場合は理由を考えてみるのも一興かもしれませんね。
それではまたいつか。